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ISMSとは?認証取得のメリットと、取得までの流れをプロが解説

2023.10.11

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オプティマ・ソリューションズ編集部

プライバシーマークとISMSの認証取得/更新のお手伝いをしています。担当者の皆様自身にPマークの知識やコツを見つけていただいて、皆様の会社自体が成長していいただけることを心掛けています。しっかりと皆様のお話をお聞きして、親身に寄り添いながらサポートするのが当社のコンサルティングです。

ISMSとは「情報セキュリティマネジメントシステム(Information Security Management System)」の頭文字をとったものです。組織として情報セキュリティを強固にするための取り組みのことです。組織としてISMSを実践することで、組織全体の情報セキュリティの水準をアップすることができ、重要な情報を守り、情報漏えい事件などのリスクを抑え、顧客や取引先からの信頼を得ることができます。

ISMSに関する国際規格がISO27001であり、このISO27001に基づいた第三者認証制度が各国で運営されています。この認証制度のことを「ISMS認証」、またはさらに短縮して「ISMS」と呼んでいます。外部の審査機関から審査を受け、自社がISO27001の要求を満たしていると証明してもらうことで、ISMSへの取り組みを外部にアピールできます。

ISMSの目指すもの

ISMSは情報セキュリティの認証制度です。というと、多くの方は制限をより厳しくして、厳格な運用を行うことで利便性が損なわれるというイメージをお持ちになるかもしれません。しかし、ISMS(ISO27001)が目指しているものは少し違うのです。下記の「機密性」「完全性」「可用性」をバランスよく高めていくことを目指しています。

①機密性(Confidentiality)

機密性とは、許可された範囲だけに情報へのアクセスを許すという概念です。部外者に情報にアクセスさせないようにする対策がこれに含まれます。

②完全性(Integrity)

完全性とは、データそのものや情報処理の方法が正しいという概念です。間違った情報を出さないことや、データがすべて揃っていること、Webサイトの改ざんを許さないようにする対策などがこれに含まれます。

③可用性(Availability)

可用性とは、必要な時にいつでも利用できるという概念です。システムをダウンさせず、データのバックアップをしっかり残す、利便性を保証するなどの対策がこれに含まれます。

いかがでしょうか。「機密性」「完全性」「可用性」をバランスよく高めるということは、単に何かを厳しくすることだけではなく、利用者が安心して、いつでもどこでも利用できる状態を作り上げることにつながります。ISMS(ISO27001)が目指すものを正しく理解していただければと思います。

ISMS取得のメリット

ISMS認証の重要性はますます高まっています。情報セキュリティが脅威にさらされる現代のビジネス環境では、組織が情報資産を適切に保護し、信頼性を確保することが不可欠です。ISMS認証を取得することで、組織は次のようなメリットを得ることができます。

①情報漏えいリスクの軽減

ISMSに取り組むことで、情報漏えいなどのリスクを軽減することができます。組織は情報漏洩やデータ侵害による問題を最小限に抑え、安心して本業にまい進できるようになります。

②取引先にアピールできる

ISMSを取得することにより、情報セキュリティへの取り組みを公に示し、顧客や取引先からの信頼を得ることができます。信頼性の高い組織として評価され、新規顧客の獲得や既存顧客との長期的な関係構築につながります。

③取引条件や入札条件を満たすことができる

大手企業や官公庁・自治体などとの商談の場合、ISMSの取得の有無が大きな違いを生むことがあります。取引条件になっていたり、入札の条件や評価点になっていることもあります。ISMSを取得することにより、競合他社との比較で優位に立つことができ、市場での競争力を向上させることができます。

ISMS取得にかかる費用

ISMS取得のメリットが分かったとしても、次には費用対効果を考えられると思います。ISMS取得に必要な費用は下記の3項目からなります。

①審査費用

これはISMSの審査を受ける際に発生する費用です。適用範囲の人数、事業所数により審査にかかる工数が異なり、かつ審査機関により単価が異なるため、個別に見積書を発行してもらう必要があります。複数の審査機関に相見積もりを取ったり、場合によっては価格交渉をすることもできます。現在、国内に30の認証機関があります(2023年10月)。

もちろん、審査機関に直接問い合わせていただいて問題ないのですが、当社のようなコンサル会社を経由して見積もりを取り寄せた方が安い金額が出ることがあるそうです。ぜひ弊社までお問い合わせください。

②コンサルティング費用

これはISMSを構築するためのコンサルティングを受ける際に発生する費用です。様々なコンサルティング会社があり、様々なサービス内容、サービス方針、価格設定でサービスを提供しています。ぜひ皆様のニーズに合ったコンサルティング会社を選んでいただければと思います。

当社では、月額39,800 円~の定額制料金でコンサルティングを提供しています。興味をお持ちいただいた場合はぜひ弊社までお問い合わせください。

③セキュリティ対策費用

ISMSを取得するとなると、それなりのセキュリティ対策費用がかかるとお考えの方も多いかもしれません。実はあまりそうではないのです。ISMSの取り組みで実施するセキュリティ対策は、「パスワードをしっかり管理する」「共有アカウントを廃止する」「重要な情報は鍵のかかるところに保管する」「来客から情報が丸見えにならないようにする」など、新たな投資は必要のないものが大半です。わずかな事務用品の購入程度で済ませるケースも多くありますので、ご安心いただければと思います。

もちろん、これを機会に新たなセキュリティソリューションを導入することは推奨されますし、実際にそうされる会社もあります。そのあたりは自由に決めていただけるということです。

ISMS取得までの流れ

ISMSを取得するための一般的なフローは以下の通りです。

STEP
認証の適用範囲を決める

ISMS認証は企業全体だけでなく、企業内の一組織のみを対象として取得することもできます。適用範囲を絞り込むことで、取得までの工数や費用を抑えることができます。この段階でよく考えて、適用範囲を決めていただきます。

STEP
ISMS審査機関を選択する

次にISMS審査機関を選択します。上記「ISMS取得にかかる費用」でも説明しましたが、国内に多数のISMS審査機関が存在しており、各社が自由な値付けをしています。この段階で各社から話を聞いて審査機関を選択し、審査の日程も大まかに決めて、それをゴールに設定してISMSの構築に取り組んでいきます。

https://isms.jp/lst/isr/

STEP
情報資産の洗い出しとリスク評価

ISMSの構築の第一歩は、社内に存在する情報資産をリストアップし、リスクを評価することです。これにより、自社がどのくらいのリスクを抱えているのかが明確になり、この先のセキュリティ対策をどの程度強化するべきなのかの判断材料にできます。

STEP
情報セキュリティに関する規程類を策定する

ISMSを構成する規程類を作成します。通常はコンサルタントが用意する規程ひな形を元に、自社用にカスタマイズしていきます。主なものに「情報セキュリティ方針」「ISMS基本規程」「安全管理規程」「適用宣言書」などがあります。それぞれ内容も役割も違いますから、ここでは専門的な知識が求められます。

STEP
社員教育

ISMSの適用範囲にいる社員に情報セキュリティ教育を実施し、従業員の情報セキュリティリテラシーを向上させます。以前は集合研修が一般的でしたが、最近はE-Learningを用いることが増えてきました。情報漏えいの多くは人為的ミスでもあるため、ルールを作り、それを周知し、実行することが重要です。

STEP
ISMSの運用を開始する

ISMSのルールを作成し、社員教育も行いましたので、社内での運用を開始します。オフィスの出入り口の開錠施錠はしっかり行われており、記録がつけられているか、機密情報を移送・送信する場合にはセキュリティに配慮した方式が採用されているか、社員へのアクセス権の設定は正しくメンテナンスされているか、情報セキュリティ事故が発生した場合は報告を受けて再発防止策を立てているかなど、運用で行うべきことは沢山あります。また、追加のリスク対策を行う場合には「リスク対応計画」を作成して進捗を管理し、確実に完了までもっていきます。

STEP
内部監査とマネジメントレビュー

ISMSをしばらく運用したら、社内で内部監査を実施します。ここで問題点が見つかったら、速やかに改善します。内部監査が終わったら、その結果も含めて、ここまでのISMSの取り組み状況をトップマネジメントに報告し、今後の取り組みに対するコメントをもらいます。これで審査前に行う全てのアクションが完了しました。

STEP
認証取得審査を受ける

この段階で外部の審査機関から認証取得審査を受けます。認証取得審査は通常二段階で行われ、一段階目が規程類が整備されているかの審査、二段階目が運用が正しく行われているかの審査になります。審査員は、組織のISMSを評価し、国際規格に準拠しているかを確認します。ここでは、審査員とのコミュニケーションや情報提供が重要です。認証取得審査の結果に基づいて、ISMS認証を取得することができます。

STEP
ISMS取得と維持

審査機関からの認証証明書を受け取ることで、ISMS認証を正式に取得します。認証は3年間有効ですが、その間も1年ごとの継続審査を受けなければなりません。そして3年目には更新審査を受けることになります。認証取得後もISMSをしっかりと運用しなければなりません。

これらのISMS取得までの流れは、組織の情報セキュリティと信頼性を向上させるために重要なステップです。

コンサルタントに依頼するメリット

ISMSを取得する際、コンサルタントにサポートを依頼することには以下のようなメリットがあります。

専門知識と経験が活用できる

コンサルタントはISMSの専門家であり、豊富な知識と経験を持っています。組織はその専門性を活用し、最適なISMSの設計や実装を行うことができます。

短期間でISMSを取得できる

コンサルタントを活用すれば、ISMS認証取得の手順を効率的に取り組むことができます。必要な文書や手順の作成、監査への準備などを支援いたしますので、自力取得に比べて大幅に取得までの期間を短縮することができます。

リソースと負担を軽減できる

ISMSの設計や監査は多くのリソースと時間が必要です。コンサルタントを活用すれば、組織は自社のリソースを節約し、従業員の負担を軽減することができます。

最新の規格や審査対応のキャッチアップができる

常にISMSの規格変更や審査対応、情報セキュリティの動向を追いかけており、最新のセキュリティトレンドにも対応することができます。

コンサルタント選びのポイント

適切なコンサルタントを選ぶことが、ISMS認証の取得に重要です。以下のポイントに注意して選びましょう。

専門性と実績

過去のプロジェクトや顧客の成功事例、専門的な資格や認定を持っているかを確認し、信頼性のあるコンサルタントを選びましょう。弊社は創業18年を超え、3000社以上の認証取得を支援してきました。国内で最も参加者の多いISMSセミナーも毎月開催しておりますので、取得を検討されている方はぜひ、無料のセミナーにご参加ください。

提供するサービスの幅とカスタマイズ性

コンサルタントが提供するサービスの幅とカスタマイズ性も重要です。組織のニーズに合わせた包括的なサービスを提供してくれるコンサルタントを選びましょう。弊社では、多くの企業で利用してきた規程類ひな形を準備しており、組織にあわせてカスタマイズすることで効率的に、スピーディーに認証取得することができます。

コミュニケーションと協力体制

コンサルタントとのコミュニケーションと協力体制がスムーズかどうかも重要です。組織との良好な関係を築き、プロジェクトの進行状況や課題に対する適切な対応ができるコンサルタントを選びましょう。社外とのやり取りはスピード感が遅くなりやすく、急いで認証を取りたいのに、文書類の確認やレビューや質問への回答に時間ばかりかかって、結果として認証取得まで想定以上の時間がかかってしまうこともあります。弊社ではやり取りを円滑に進めるためにコンサルタントの最適配置を行って、遅くとも24時間以内にスムーズな対応を心がけております。

適切なコンサルタントを選ぶことで、ISMS認証取得プロセスをスムーズに進めることができ、組織の情報セキュリティの強化に貢献します。

ISMS取得のご相談ならオプティマ・ソリューションズへ!

弊社は創業後の18年間で3,000件を超える支援を行ってきました。

さらに、弊社には次の強みがあります。

  • メールへの返信や見積などへの対応スピードが速いので最短取得のサポートができる
  • 月々定額の分割払いができる
  • 東京、大阪、名古屋に支社がある
  • オリジナルテンプレートからのカスタマイズができるので、工数の削減が可能
  • 使いやすいE-Learningツールを無料提供している(運用時に年に1度の教育が必須)

弊社ではISMS認証の取得・更新をする以上に、御社の社内環境や社外のお客様の質まで変えていけるように全力でサポート致します。

お客様が新しい知識と情報を理解し、自社の業務にそれを適用することで、何らかの改善が実現しお客様も喜ぶ。そんな状態を理想と考えているからです。

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