2023年2月に設立された株式会社プテロン・コンサルティングは、ビジネスとITの両面から企業のデジタル変革を支援するコンサルティングファームです。業務知見、IT知見、コンサルティングスキルを統合し現場の変革を推進することで、プロジェクトの成功に貢献しています。同社はクライアントからプライバシーマーク(以下、Pマーク)の取得有無を問われたことがきっかけで、2025年3月に取得。今回、そのPマーク取得の背景と取得プロセスなどについて、取締役副社長 原田氏、コーポレート部 野田氏、コーポレート部 大澤氏に話を伺いました。
御社の会社概要、展開されている事業についてお聞かせください。
企業が取り組むITプロジェクトの多くは、リソース不足、ITリテラシー不足、ビジネスの理解不足などの課題を抱えています。当社はそうしたITプロジェクトの課題を解決するためのITコンサルティングサービスを提供しています。具体的には、ITプロジェクトの現場において、クライアントとともに共通のベクトルを持って戦略や企画を立案。そして、運営やマネジメントと共にクライアントと同じ視点でITプロジェクトを推進していきます。こうした当社のコンサルティング業務には人材が不可欠のため、豊富なIT業務経験を持つコンサルタントを毎月10名前後採用。2023年の設立ながら、すでに社員は170名(入社確定含む)まで増加しています。
当社の強みは、統合的なITスキルを保持するITコンサルタントが「本気で人を想う」という我々のコアバリューを中心にコンサルティング業務に取り組んでいることです。ITと言いつつ、結局は人と人とのつながりであり、人間力こそが何よりも大切であると考えています。ですから、戦略だけ描いて現場任せにすることはありません。現場に入って現場の方々を先導し、ときには現場の方々に教えを請い、クライアントと一緒に泥臭くビジネスとITの融合を目指す伴走支援を行っています。
古代ギリシャ語で翼を意味する「Pteron」という社名には、クライアントと高め合う関係を築き、はるか高みへともに羽ばたいていくという願いが込められています。もちろん、そのためは当社が保有する知識、スキル、マインドを惜しむことなくクライアントにシェアし、ITプロジェクトの本質的な清流化にまい進していく所存です、そして、ITコンサルティングではなく、職種としてプテロンを生み出したいという想いを胸に、「人とデジタルを紡ぐ」存在となってクライアントの期待を超える成長を目指していきます。

Pマーク取得に至った背景をお聞かせください。
当社はITコンサルティングを提供する会社として、セキュリティに関連する業務に関わることも多く、設立当初からセキュリティを担保する公的な証明書を取得したいと考えていました。そんな中、あるクライアントから「継続的なパートナーシップにはPマーク取得が条件である」と伺い、もともとの希望もあって、この機会にPマークを取得することにしたのが背景です。
当初からコンサルティング会社に依頼する予定だったのでしょうか。また、コンサルティング会社の比較・検討はされたのでしょうか。
Pマーク取得は当社にとって初めての取り組みで、どこから手を付ければよいか分からなかったです。そこで以前から懇意にしている情報セキュリティの有識者に相談した際に、「Pマーク取得はコンサルティング会社と進めるのがおすすめ」とのアドバイスをいただき、数社のコンサルティング会社を紹介してもらいました。各社の特徴を詳しく教えてもらったうえで、いただいた情報をもとに比較・検討を実施しております。
オプティマ・ソリューションズを選定した理由を教えてください。
オプティマ・ソリューションズは、「仕事が丁寧で分かりやすい」がその方の評価でした。申請する側に「寄り添ったサポートをしてくれる」とのことでしたので、我々自身が信条としている伴走支援を期待できるのではないかと思いました。そこで、オプティマ・ソリューションズの営業担当の方とお話しさせていただいたところ、伴走支援の考え方に当社と通ずるものがありました。さらに、その営業担当の方から誠実さと人柄の良さを感じることができたこともあり、オプティマ・ソリューションズにPマーク取得のコンサルティングを依頼させていただきました。
Pマーク取得までのプロセスをお聞かせください。
2024年6月にオプティマ・ソリューションズに依頼し、バックオフィスを担当しているコーポレート部とともに取得に取り組みました。オプティマ・ソリューションズの伴走支援のおかげもあって取り組みは順調に進み、審査もスムーズに終えることができ、その後、Pマークの認証を取得できたのは2025年3月です。取得したPマークは2024年10月に改定された新基準に対応しているため、更新時は慌てずに対処できると考えています。

Pマークを取得する取り組みで大変だと感じたところはございますか。
個人情報台帳の作成は特に手間がかかりました。社内外に点在する個人情報の整理や管理者の特定など、何度も確認しながら進める必要があったのを記憶しております。
また、当社の3つの働き方(本社勤務、リモート勤務、クライアント先常駐)に応じた整理も行いました。特にクライアント先常駐のコンサルタントについては、クライアントと協議しながら進めました。なお、個人情報の量は多くなかったため、比較的まとめやすかった印象です。ただし、社員数が毎月10名前後ずつ増えているため、今後は保管方法の再検討が必要かもしれません。
Pマークの規程や個人情報の取り扱いを社内に浸透させる教育などは、順調に進めることができたのでしょうか。
データ管理やセキュリティ監査、セキュリティコンサルタントなどに従事していた社員も在籍しているため、一般的な企業よりも情報セキュリティの考え方を受け入れる土壌があります。また、ITリテラシーを有する社員ばかりですから、個人情報を守るための根幹となるPマークに抵抗感を持つ社員はほぼいません。2024年10月、オプティマ・ソリューションズのE-Learning教材を使って実施した全社一斉の社員教育も非常にスムーズでした。ほか、新入社員に対しては、オプティマ・ソリューションズのE-Learning教材をベースにアレンジした内製教材の参照を義務付けています。

オプティマ・ソリューションズとの取り組みとその評価をお聞かせください。
月1回はミーティングを実施し、前回の復習やこれまでの成果の確認、これからの取り組みなどを行っていきました。ただ、個人情報台帳の作成は時間を要したため、その時期は月2~3回ほどミーティングを実施したと思います。この個人情報台帳に関しては、事前にドキュメントのフォーマットをいただいていましたから、一緒にそれを見ながら具体的な進め方を分かりやすくレクチャーしていただきました。ミーティング以外に電話やメールなどで質問することもありましたが、いつも素早くご対応いただいたおかげで、業務が滞ることはありませんでした。
どれが個人情報に相当するかなど、基本的に分からないことだらけでしたから、オプティマ・ソリューションズのコンサルタント様にはたくさんの質問をしてしまいました。それに対し、いつも丁寧に回答いただき、大変感謝しています。おかげさまで、ひとつずつクリアにして着実にまとめることができました。
最後に今後の展開をお願いします。
早速、Pマークのロゴを名刺に印刷させていただきました(笑)。こうした形でビジネスに活かしつつ、社内外に向けて個人情報の取り扱いをPマークの規程にそって運用していきたいと考えています。また、オプティマ・ソリューションズに対しては、当社が期待していた通りの伴走支援を提供いただいたと思っています。まずは次回の更新まではお付き合いください。引き続きよろしくお願いします。
担当コンサルタントからひとこと
Pマーク認証取得、おめでとうございます。
会社で取扱う個人情報は何かのご説明に始まり、個人情報管理台帳に1つずつ特定しながら管理項目や注意点のご説明を重ねました。
お客様にとっては聞きなれない用語の連続でご苦労されたと思いますが、原田様、野田様、大澤様の積極的で真摯な取り組みの姿勢がご支援させていただく上でとても印象的であり、私も勉強になりました。 次回更新もしっかりとサポート致しますので、今後ともよろしくお願い致します。
ご協力ありがとうございました!