「時代にふさわしい、より良い社会の創造」をミッションに掲げ、政策コンサルティングやKSI官公庁オークション、地方創生やデジタル化支援、シンクタンク活動、調査事業などを行う紀尾井町戦略研究所株式会社(以下「同社」)。Zホールディングス株式会社(現LINEヤフー株式会社)の子会社として設立され、2020年4月に独立し、現在もさまざまな社会課題の解決に取り組んでいます。今回は、プライバシーマーク(以下「Pマーク」)の取得の背景や経緯について、上席コンサルタントの長村達也氏にお話を伺いました。
御社が展開されている事業についてお聞かせください。
当社は、もともとZホールディングス株式会社(現LINEヤフー株式会社)の子会社として設立されました。その後、2020年4月に独立して現在に至っています。
「時代にふさわしい、より良い社会の創造」をミッションに掲げています。スタートアップや大手企業、業界団体、官公庁や国会議員の皆様と連携して、社会全体の制度やルール作りを支援するコンサルティング事業、行政機関が参加するKSI官公庁オークション事業、北海道美瑛町や福井県などでの地域支援、オンライン調査事業やシンクタンク事業などを行っています。
「KSI官公庁オークション」には2種類あります。一つ目のインターネット公売は、税金滞納者の差し押さえ財産が出品されるオークションです。二つ目の公有財産売却は、行政機関様が保有する資産(例えば消防車や救急車など)を出品されるオークションです。それぞれ行政機関様の財政健全化や財源確保に寄与しています。
地方創生の取り組みとしては、今年5月に北海道美瑛町と包括連携協定に調印し、まちづくりに貢献させていただくことになりました。美瑛町ではコミュニティカフェと民泊「ARBOLITO(アルボリート)」も運営しています。
プライバシーマーク取得の経緯を教えてください。
2020年4月にヤフーから独立した当社がKSI官公庁オークション事業を開始するにあたり、プライバシーマーク(以下、Pマーク)の取得が必須だと考えました。
このオークション事業では、出品される方や入札に参加される方など多くの皆様の個人情報を取り扱います。そのため、個人情報の管理やプライバシー保護について、第三者からの認証を受けることで、サービスをご利用されるお客様に企業としての信頼性を示す必要があると考えました。
つまり、個人情報を取り扱う企業として、ある意味「お作法」としてPマークは当然取得しておくべきものだという認識がありました。
KSI官公庁オークションの開始は2021年夏を予定していました。開始前のタイミングでPマークを取得しておく必要があるため準備を始めました。当社のことをあまりご存じない方々もいらっしゃるので、Pマークを取得しているという事実が、会社としての信頼性を示すひとつの証明になると考えたのです。

弊社オプティマ・ソリューションズを選んだ理由を教えてください。
私が入社する前の話になりますが、Pマークを取得するにあたり、代表の別所が相談できるコンサルティング会社を探していました。所属する団体からいくつかの会社を紹介してもらったそうです。
複数社を比較検討するなかで、オプティマ・ソリューションズさんのホームページを拝見したときに、支援の内容や価格などから「自社に一番合っているのではないか」と感じたことがが、決め手だったと聞いています。
社内の個人情報保護の体制を教えてください。
当社の個人情報保護の体制は、責任者は代表の別所が務めております。実際の個人情報保護責任者は私が担当し、社員教育については別の担当者が定期的に教育テストを行うなどしっかりと取り組んでおります。
当社では多くの社員が自宅などからリモートで仕事をしており、必要に応じて赤坂にあるオフィスに出社しています。リモート勤務を前提とした体制を敷きつつも、例えば、北海道の美瑛町のカフェにもオフィスがあるため、美瑛町については代表が頻繁に訪問して連携を図るなどして、距離が離れていてもスムーズにコミュニケーションが取れかつ現状がどうなっているかを確認できる体制づくりを心がけています。
教育面では、年に4回、個人情報保護に関する確認テストなどを行っています。拠点の違いに関係なく全従業員が必ず受ける仕組みにしています。社員も協力的に取り組んでくれているので大変助かっています。
また、週1回の定例ミーティングの際には、個人情報保護に関する注意事項を忘れないよう再確認しています。こうした継続的な取り組みが、社内全体の意識向上につながっていると感じます。
運用において最も手間がかかっていることは何ですか?
現状がどうなっているのかを正確に確認し把握することだと思います。
先ほどもお話したように、当社では従業員の多くが在宅勤務をしており、オフィスに常駐しているわけではありません。そのため、メールやチャットでコミュニケーションを取りながら、時にはリアルで指差し確認をして個人情報保護の状況を確認しています。
対面ではない環境での運用なので、抜け漏れがないように確認していくことに難しさを感じます。万が一、情報管理の不備があれば事故につながりかねませんので、細かく確認を重ねるようにしています。
また、会社の成長に伴って新しい事業が増えているため、その都度適切に対応しておくことが求められています。最近では民泊事業が始まり、個人情報を扱うため、オプティマ・ソリューションズの担当者様にも相談ながら確実に進めることができ、とても助かりました。
今年の更新審査では、幸いなことに指摘事項も少なく、指摘を受けた部分を修正することで、さらに改善を図ることができました。今後も社内外の変化に対応しながら運用を続けていく必要性を感じています。
Pマーク更新時の率直な感想を教えてください。
前回のPマークの更新は入社して初めて担当したため、「何をどう進めればよいのか」がわからず戸惑いました。
そこで過去の書類を振り返ったり、代表から話を聞いたりして、ひとつずつ確認しながら進めていきました。そして、御社のコンサルタントの岡安さんから的確なアドバイスをいただけたことが、とても助かりました。
弊社のコンサルティングについての感想をお聞かせください。
コンサルタントの岡安さんには、いつも的確で端的なアドバイスをいただいております。相談しやすいフレンドリーな雰囲気もあり、気軽に質問や相談ができるのが大変助かっています。緊急時や急ぎの確認が必要なときにもすぐに対応してくださるので安心して取り組むことができています。
Pマークの更新は大変な作業ですが、岡安さんのおかげで当社の業務負担を最小限に抑えられたと感じています。今後も引き続き、サポートをお願いできればと考えています。
今後の御社の展望を教えてください。
独立してから数年が経ち社員も増えてきたため、当社ではミッションやビジョンをあらためて作り直しました。現在のミッションは「時代にふさわしい、より良い社会の創造」、ビジョンは「調和ある社会の共創」です。
弊社の大きな柱である政策コンサルティングや、KSI官公庁オークションのサービスに加え、社会課題の解決や持続可能な未来の実現を目指していくため、オンライン調査やシンクタンク活動も強化していく予定です。
また、日本全体で少子高齢化が進むなか、地域社会の活性化にどのように貢献していくかは、弊社にとっても大きな挑戦です。地域と都市をつなぎ、地域の豊かな暮らしが守られるように引き続き支援していきたいと考えています。
これからPマークを取得する企業様に何かひとことをお願いします
サイバー攻撃などのリスクから企業を守るための手段の一つとして、Pマークを取得し維持していくことは非常に重要だと考えています。
社員が安心して働ける環境をつくるためにも、そしてお客様やクライアントの方々に信頼していただくためにも、Pマークは必要不可欠なものだと感じています。
業種を問わず取得しておくことを強くお勧めします。
ご協力ありがとうございました!
●美瑛町 カフェARBOLITO(アルボリート)
住所:北海道上川郡美瑛町本町2丁目1-22
電話番号:0166-74-8870
https://www.arbolito.jp
@arbolito_biei
